スーパーによって、売り場に並べられるフルーツや野菜のパッケージというのは違い、剥き出しのまま並べられていたり、きちんとパッケージされたものが並べられているのを見かけるのではないでしょうか。昔は今のように商品数が豊富ではなかった為、フルーツなどは夏ミカンだけなどということもあったようです。しかし、輸入や品種改良などの結果、多くの種類のフルーツが年中並べられるようになったようです。夏ミカンだけを取り扱っていた時代では、それだけを並べれば良かったのですが、後に甘夏ミカンというものが登場してきた時あたりから「パッケージ」という概念が生まれてきたと言われています。つまり「夏ミカン」と「甘夏ミカン」の差別化という点が考えられるようになったからです。そこで「甘夏ミカン」と商品名を明記して包装しようと考えられ始めたのが、日本における農産物のパッケージの原点であると言えるかもしれません。こういったことが真剣に考えられるようになったのは、輸入品が多くなったことにも由来しているのではないでしょうか。例えばアメリカから輸入されたグレープフルーツというのは当時の消費者にとっては未知のフルーツであり、それがそれがどんな食べ物なのかということがわからない人も多かったのではないでしょうか。また、どう食べるのが正解かなど、消費者への手ほどきをパッケージに示すことでとっつきやすくするという狙いもあったと考えられるでしょう。高級感を演出したかったり、なんか生で直接手に取るのは嫌だといったような商品のラッピングなどもこのような消費者からの声が反映されて包装資材が開発されてきたと言えるでしょう。最初はこのようなところからスタートした食品包装ですが、現在では立派に「鮮度維持」という役割も果たしている大変ありがたいものと言えるのではないでしょうか。