地球環境破壊は、私たち人類の存続にも大きな影響を与える事態として、国連などの国際機関などでも今後のプラスチック製品の生産や廃棄についての課題が大きく論じられております。プラスチック製容器・包装などは、スーパーなどの陳列棚を見渡す限りすべての食材・商品に使われることで、毎日のように人々に購入され、消費されることで廃棄が必要となります。ほんの少し前の時代にさかのぼれば豆腐を買いにいく度に、容器を持参していた時代とは雲泥の差とも言えるほどのプラスチック製品に囲まれながら生活する日々でもあります。かつての日本の夏の風景のなかには、自宅前で打ち水や行水をする人々の姿がありました。公道などもすべてがコンクリートやアスファルトに覆われいなかったので、現在の都市空間のように灼熱のコンクリートジャングルに暮らすことはありません。住宅の窓を開け放ち、すだれを下げ、うちわ片手に縁側に座り、水や井戸で冷やしたすいかやそうめんをすすることで、「涼」を得ていた人々は、時代の流れとともに「熱中症」に悩まされるようになりました。いったい世の中のなかの何が変わったというのでしょうか。「熱中症」はどこからやってきたのでしょう。