包装食品のにおいの変化要因というのを考えてみます。①食品の原料に含まれる良い匂いや、加熱や熟成などの加工過程で生成する香気成分というのは、一般的にはとても好ましい香りと受け取られます。スパイス、緑茶、コーヒーといった、香りを大切にする商品は、揮発性物質の透過や収着が少ないことが求められます。また保香性に優れた包材で包装して、香気成分の減少を防止することが必要となります。②食品の流通、保存中に微生物や酵素の作用により異臭が発生することがあります。風味が落ちてしまい品質も低下します。食品の品質や風味を保持するためには、衛生管理、加熱殺菌、低温流通、ガス置換包装、保存料の添加といった食品の性質などに合わせた包装が必要です。望ましい賞味期限に合わせて、適切な品質を保持する技術を選んで、微生物や酵素による変質、変敗そのもを防止しなければなりません。