包装の歴史は、食品の包装に始まると言われています。この食品という被包装物は、何もせず放置しておくとすぐ腐敗や変質の始まる非常に厄介なもので、昔から人々は生活の知恵としていろいろな保管方法を生み出してきました。この保管方法の延長線上に包装というものが考えられ、さらに包装技術の進展と並行して発展してきたのが食品自体の加工技術です。食品は、いろいろな環境条件により腐敗や酸化が進み、食べられないとわかる場合もあれば、気づかず食べてしまい後で中毒といった大変な事態を起こしかねません。さらに、変質とはいかないまでも食通の人にとっては、わずかな味覚の違いも食文化を大切にしている日本人には耐えられないことと言えたことでしょう。このような背景もあり食品の腐敗や変質をおこす原因は、科学技術の進展のおかげで少しずつ解明されて来ました。